子供のときに打たれたビーシージーとはなんだったんだろう?


 BCGとは結核予防ワクチンのことなのです。ではBCGとはなにの略称なのでしょう。BCGとはフランス語Bacille de Calmette Gue'rin(カルメット・ゲラン菌)の略称なのです。パスツール研究所のカルメットとゲランが牛型結核菌を1921年に,なんと13年間、230代にわたり三週間後ごとに,牛胆汁を加えたジャガイモ-グリセリン培地に継代培養して,ヒトに対してほとんど病原性がない弱毒生菌ワクチン株を確立しました。このワクチン株はその後、世界中に分与され、再度、それぞれ違う方法で継代培養をおこなったので今日では色々な種類の菌株が存在しています。1950年に凍結乾燥BCGワクチンが開発され今日広く用いられています。一般にツベルクリン反応陰性者に接種し、結核菌にたいしての抵抗性を獲得します。結核は日本ではかつて亡国病と呼ばれ、1950年ごろは死因の第一位をしめていたのですが、その後10位以下に下がりました。この原因は、栄養の改善、化学療法、とともにBCG接種によるといわれています。
BCG接種は乳児での結核への感染防御(特に母親が開放性結核の場合),結核に罹っても病状が軽い,血行性転移である粟状感染や結核性髄膜炎の予防に効果があるといわれています.
 しかしBCGはインドでのフィールド実験などから,その効果が有効性は期待できないとの見解があります.その原因として感染防御に必要とおもわれる抗原を含む多くの遺伝子に欠失があるためとも言われています.事実,陽転者でも結核菌の感染を受ける場合が多く,過信は禁物です.しかし,WHOでもBCGによる予防接種は勧めています.

 用法は、まず、経皮接種用BCGワクチンの生理食塩水懸濁液をつくり、上腕外側中央に滴下し塗り広げ、管針を強気押し付けて刺創をつけます(いわゆる判子注射)。2週間後発赤、硬結がみられ、そのまま放置すれば跡はほとんど消えます。

接種時期は生後3ヶ月から4歳までに接種します.また、小学校一年、中学1年でツベルクリン反応が陰性の者は再び行なうことができます。翌年ツベルクリン陰性の場合は再接種します。効果は10年以上持続するといわれています。副作用として、発熱、リンパ節腫脹が見られることがあります。

 しかし、諸外国、とくに米国などの先進国ではBCGを接種しない国がほとんどです(これはBCGが乳児以外では結核を防ぐ有効なワクチンであるかどうかは全く疑わしいと考えられていることが第一点.さらに,BCG接種によりツベルクリン陽性者が増加すると結核感染者と紛らわしくなるので,結核患者を見逃し,潜在的な結核患者を増やす結果を招く点が第二点.以上の考えに基づくもとのと思われます.すなわち,大多数のツベルクリン陰性者の中に陽性者が見つかれば,この人は結核感染者である確立は極めて高く,患者を見つけやすい[まるで抗酸菌染色と一緒ですね].さらに,この患者を徹底的に治療すると結果として感染の広がりを抑え,また,ツベルクリン陰性者を増やし,また見つけやすくなるということです)。このような国では学校で進級する際にはツベルクリン検査を行ない、陽性者はX線撮影などの結核検査を行ない、結核菌に現在感染していないことを証明しなければ登校を許可されません。つまり、BCGで陽転したものでも、ツベルクリン検査が陽性であれば基本的に結核菌感染があるとみなされます.BCGのことなども全く知らない場合がほとんどですので、これらの国に赴任した場合,ツベルクリン陽性者は結核患者並に扱われますので注意が必要です。


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