パスツール
ルイ・パスツール(Louis Pasteur, 1822-)はフランスが生んだ「細菌学の父」と呼ばれる人です.パスツールはスイス国境の皮なめし職人の子供としてうまれました.彼の「科学には国境はないが,科学者には祖国がある」というプロシアと対立していたフランスの科学者の言葉として有名です.
その業績
光学異性体の発見
彼は最初化学者として研究者としての才能を示した.
彼は酒石酸には2種類の結晶以外にもう2種類あること示した.
自然発生説の否定
当時,「この世の生物はすべて自然に発生する」という当時の主流の考えであった生物自然発生説を否定した.つまり,生物自然発生説では,食べ物などが腐敗するのはその中から自然に微生物がわいてきて,その微生物が腐敗させるとされてきた.その当時,微生物学の第一人者であったLiebigの腐敗は単なる化学作用であるという説を徹底的に覆した.
- まず,煮沸した肉汁を用いて,そのままに放置しておくと腐敗することを確かめた.
-
「白鳥の首のフラスコ」を考案し,この中に肉汁をいれ十分に煮沸すると,けして腐敗しないこと確かめた.
- 白鳥の首のフラスコの首を切りとると,外界から微生物が侵入して肉汁は腐敗する.
ことを確かめた.
白鳥の首のフラスコは,白鳥の首のように曲がった細い管がフラスコに取り付けられたもので,滅菌のために加熱すると水蒸気が蒸気が外に出ていく.フラスコを冷却すると,空気はフラスコ内に戻ってくるが,湾曲部で凝縮された水によって空気が洗浄され,凝縮液に空気中のゴミや粉末がたまる.よって,フラスコ内の液体は無菌状態になる.外界の微生物は,その細い管を伝って侵入する際に管を昇りきれず途中でおちてしまう仕組みになっている.しかし,首の部分を根元から壊し無菌肉汁と滅菌されていない空気が触れると,微生物が発生し始めるのです.このことから微生物発生は自然発生では起こらないことを確かめたのです.
低温殺菌法
別名"パスツール殺菌法”と呼ばれていた.ワイン製造過程でアルコール発酵が遅れるなどしたときに酵母との競合を破って雑菌が生育する.滅菌するためには十分に加熱すればよいが,加熱する事でワインの香りや風味が失われてしまいます.そこで,バスツールは実験を繰り返して,低温(55-60℃)で、長時間(30分)の加熱で殺菌ができ,香りや風味にも支障がないことを発見しました.これが低温殺菌法です.この方法はワイン,ビール,牛乳など腐敗しやすく,香りや風味が大切な食品に応用されています.
蚕の病気の予防
低温殺菌法
ぶどう酒や牛乳の腐敗を防ぐために低温殺菌法を考案しました.60-65℃で15分加熱処理すると方法で,この方法を用いると風味を比較的損なわずに,多くの腐敗菌や病原菌を防げるというないようのものでした.食品の腐敗などの業績から「パスツール研究所」が創設された.
ワクチンの開発
パスツールはワクチンの名付け親です.
ニワトリコレラ菌生菌ワクチン
炭疽菌ワクチン
狂犬病ワクチン
牛痘の人体に接種して天然痘予防というEdward Jennerの業績を積極的に推進し,人工的に分離した弱毒生菌による予防接種をニワトリコレラ,炭疽,狂犬病において理論的に体系づけました.
弱毒性の病原菌をあらかじめ体内に入れ軽い感染症をおこしておけば,次回の強い病毒に対しても抵抗性をしめし,その病気から免れる「二度なし現象」を発見したのも彼である.
このように彼は,立体化学,予防医学,食品衛生に多大な貢献をした.
戻る