ツベルクリン反応検査
ツベルクリン反応とは結核菌の感染を受け,結核菌の抗原により免疫が成立しているひとに,人為的に皮内に結核菌の抗原であるPPD(菌体蛋白)を打ち起こる反応により結核の既往や不顕性感染の有無の検査する方法です.
反応のメカニズム
この皮内反応は遅延型過敏症を応用した診断法でIV型アレルギーの典型的なものです.ツベルクリン(抗原)注射部位に結核菌感作リンパ球が血流にのってやってくると,抗原と感作リンパ球が特異的に結合して,その刺激信号によってリンパ球からリンフォカインが産生され全身に巡回します.リンフォカインが骨髄に達すると,そこで活発に分裂している細胞からマクロファージが放出され,注射部位にリンパ球とともに集まってくるために発赤などの反応が生ずるのです.
ツベルクリンとツベルクリン反応
結核菌をグリセリンブイヨンに37℃で培養し,十分に発育させた後に加熱滅菌する.さらに1/10になるように濃縮し濾紙で濾過します.この濾液に防腐剤として石炭酸を加えてツベルクリンをつくります.昔はコッホの旧ツベルクリンを用いていましたが,その後それを200倍に薄めたものを用いるようになりました.しかし,現在もちられているものは結核菌の培養濾液からタンパク成分を精製した精製ツベルクリン(PPD)を用いています.
ツベルクリン0.1mlを前腕皮内に注射しますが,反応は数時間後からおき24-48時間後が最大となりますが個人差があります.判定は48時間後に行ない注射部位にできた紅斑と硬結より測定します.反応発赤の径が4mm以下は陰性(-),5-9は疑陽性(±),10mm以上は弱陽性(++),10mm以上で硬結が中程度は陽性(+++),10mm以上で硬結があり二重発赤がある場合は強度陽性と判定することが一般的です.
反応陰性者は結核菌への既往がなく,結核菌への抵抗力も弱いと考えられます.そのため日本ではワクチン(BCG)摂取の対象者となります.しかし,重症結核患者ではしばしば陰性となる場合がありますし,麻疹,ホジキン病,免疫抑制剤投与患者でも陰性になることがあります.
日本では0~4歳児で1回,7歳,13歳(16歳)で行うよう予防法で定められています.感染患者がいた場合,発見した医師は届出が義務付けられており,患者は指定の病院(病棟)に隔離されて,伝播を予防します.
索引[免疫] [抗酸菌]